夜間外来の受付に現れた、付き添いの女性。彼女がトイレへ向かったきり戻ってこないことを不審に思った私は、その廊下が工事で閉鎖されていることを知る。やがて、その廊下の奥に立つ女性の姿が鏡に映り込み始める。
怪談クラブがお届けする、罠にかかった狐を助けた青年猟師の物語。人間に化けた狐がもたらす恩返しは、本当に善意なのか、古くから伝わる「恩返し」にまつわる不気味な言い伝え。
新しく引っ越したニュータウン。かつては“神様の山”だったという噂を聞いてから、家に異変が起き始める。インターホンに映る無表情の女、側溝から覗く顔。怪談クラブが紐解く、開発された土地に眠る、神の使いの呪い。
病院の元院長から、新興宗教の教祖を連れてくるよう頼まれた私。教祖との密談の後、嘘のように元気を取り戻した元院長だったが、3ヶ月後、沖で急死する。怪談クラブが語る、恐るべき契約。
古びた病院のリハビリ室にある鏡。そこに映るのは、自分の姿と、背後に立つもう一人の人影だった。そして、鏡の向こうに映し出された、不気味に笑うもう一人の自分…。
空きテナントのはずの雑居ビル4階。新人営業マンが体験した奇妙な訪問、そしてSさんがエレベーターで遭遇した無言の乗客たち。窓に張り付いた無数の顔の正体とは…。
深夜のタクシー、後部座席に乗り込んできた女。深夜に何故か滝に向かうと言う。滝の裏で彼女を降ろした直後から、Tさんは異形の女に何度も襲われる。恐怖の出来事は一体何のために…?
寂れたパチンコ屋の換金所で、Sさんは奇妙な「人間」と出会う。金魚のような目、作り物のような歯で不気味に笑うその正体とは?そして、その店には15年前から誰もいなかったというが…。
元山岳救助隊員だった男性が、酒の席でぽつりと語った話。樹海で行方不明者の捜索にあたる彼が森の中で見たものとは...。怪談クラブがお届けする、樹海に潜む罠。
大学時代の友人・Nさんが、見知らぬ場所で「人魚」を釣ったと興奮気味に電話をかけてくる。魚のような体に人間の足、そして丸くて離れた目を持つ異形。怪談クラブが紐解く、漁の欲が招いた、海の底からの誘い。
深夜、山道で迷い込んだ大学生4人組。そこに現れた廃ドライブインの窓から灯りが漏れていた。好奇心から中へ入ると、厨房から聞こえる不気味な音と、山姥のような老婆が「食っていくのかえ?」と問いかける。
中学時代に読んだ郷土誌の「首なしの死体」の記録。大人になって、その「首無川」をジョギング中に、頭部のない女の幽霊を目撃する。怪談クラブが紐解く、古くから伝わる水辺の悲劇と、その怨念の正体。