怪談クラブがお届けする病院怪談。あの病院には裏のルールがあった。私が以前勤めていたのは、地方ではそこそこ大きい総合病院だった。手術室に入るとき、医師も看護師も必ず自分の名前を言ってから入る。手術室に入るとき、必ず「名前を言う」その理由を知っている人は、もういないのかもしれない。
怪談クラブがお届けする、封鎖された会社の倉庫に残る女の話。私がまだ二十代の頃、都内の中規模の会社で事務職をしていた。ビルの最上階には、「使っていないフロア」が一つあった。昔は会議室や部署があったらしいが、今は荷物置き場として倉庫になっている。「電気つけるの忘れちゃいました」と笑ったその人は、もうこの世にいない。
怪談クラブがお届けする、選択ひとつで運命が決まる恐怖。みなさんは「人形被害」という言葉を知っていますか?おそらくほとんどの人が初めて聞いた言葉だと思います。今からする話は私の母が体験したことです。「ぬいぐるみ」と「人形」どちらを選んでも、もう戻らない。
怪談クラブがお届けする、冬の観光地で起きた違和感の記録。去年の冬、彼女と一緒にクリスマスイルミネーションを見に行った。場所は郊外にある小さな観光地で、正直そこまで有名ではない。人の少ないイルミネーションの奥で見つけたのは、飾りではない光。 それは、見る者を選び、集めるための灯りだった。
怪談クラブがお届けする、昭和の終わりに起きた不可解な体験。あれは昭和の終わり頃のことです。息子が四歳くらいだったと思います。煙突のないマンションに現れた「サンタ」は、子どもにだけ見えていた。その正体は、決して来てはいけない場所から来たものだった。
怪談クラブがお届けする、現代的な恐怖譚。ひとり暮らしのアパートで、最近、部屋の物が少しずつ動いていた。 リモコンの位置、カップの向き、開きっぱなしのクローゼット。 最初は疲れているだけだと思っていた。部屋に侵入者がいると思い監視カメラを設置した女性。しかし映っていたのは、誰よりも恐ろしいもう一人の自分だった。
怪談クラブがお届けする、雨の日に起きた戦慄の出来事。家の近所に、少し古びた地下道がある。線路の下をくぐるだけの短いトンネルなんだけど、いつ行っても薄暗くて、昼間でも湿ったような冷気が漂っている。短い地下道で自転車のペダルが急に重くなる。その理由を知った時、あなたはもう振り返れない。
怪談クラブがお届けする歌う幽霊の物語。うちの学校の夜の音楽室には噂によると歌う幽霊が出るらしい。「アルト」「テノール」「ソプラノ」「バス」。 四人の幽霊が四重唱を奏で、その歌を聞いた者は死ぬという。夜の校舎に響く四重唱。その旋律を聞いた者は、もう二度と帰れない。
怪談クラブがお届けする夢に潜む記憶の物語。ときどき、同じ夢を見る。 それは、静まり返った坂道の夢だ。左には深い森が広がり、右側には古い木造の家が並んでいる。風の音も、人の気配もなく、ただ自分の足音だけがコツコツと響く。何度も繰り返し見る坂道の夢。登るたび、失われた誰かが笑っている。
怪談クラブがお届けする、静寂のホームに潜む影。始発電車を利用することになった。外はまだ夜の名残が濃く、ホームに人影はほとんどない。カツン、カツン。 金属を叩くような音が、下の方から聞こえた。覗き込むと、線路とホームのわずかな隙間から、ゆっくりと人影が這い上がってくるのが見えた。
怪談クラブがお届けする、未来が見えることの恐怖。ある時期から、私は未来の夢を見るようになった。最初はほんの些細なことだった。翌日の天気、同僚が話しかけてくるタイミング、そんな日常の断片。夢が現実を変える時、あなたはどちらの道を選ぶ、生か、死か。
怪談クラブがお届けする、静かな夜のプールで起きた奇妙な出来事。社会人になってから、健康のために市民プールへ通うようになった。夜の部は空いていて、集中して泳げる。ただ、その静けさがある夜から、少しだけ怖くなった。水の底から伸びてくる小さな手、それは溺れる子供の幻か、それとも。