夜の繁華街。ビルの非常階段から見下ろすと、そこにいたのは関節がぐにゃぐにゃに曲がり、ひとり踊り狂う女だった。数分後、ホストクラブから聞こえる悲鳴。そして女は、一人のホストに覆いかぶさると、そのまま消えてしまう…。
夏休み、早朝の森へ虫取りに出かけた親子。楽しんでいたはずの時間が一変する。木陰に立つ不気味な女の視線。振り向くたびに縮まる距離、そして向けられた指先は、なぜか幼い息子を指し示していた…。
深夜に好奇心で始めた「合わせ鏡」の肝試し。しかし、鏡の奥に映っていたのは、歪んだ顔でニヤニヤと笑う“もうひとりの自分たち”だった。その日から、仲間が一人ずつ消えていく。鏡に潜む、おぞましい存在の正体とは…。
深夜、海沿いの国道を一人で走る私。並走する不気味な人影は、やがて首を伸ばし、顔を覗き込んでくる。怪談クラブが紐解く、道祖神の手前まで追ってくる、海に潜む怨霊の恐怖。
幼い頃から夢に繰り返し出てきた家。怪談クラブがお届けする、夢の中の風景が現実になった話。子供の頃から夢で見ていた家に足を踏み入れた時、私は恐ろしい真実に気づいた。
引っ越した大規模マンションで、子供が「○○ちゃん」という新しい友達ができたと話す。しかし、その友達が住む部屋は空室で、その部屋にまつわる失踪事件が明らかになる。怪談クラブが紐解く、大規模マンションに潜む、悲劇の連鎖。
夏のキャンプ場に、食料を求める女性グループがやってきた。彼女たちは、糸で操られた人形のようにぎこちなく、やがて友人の一人を誘い出す。怪談クラブが語る、深夜のキャンプ場に潜む、人ならざる者たちの恐怖。
夏の休日、川遊びをしていた私と友人たち。ゲリラ豪雨の中、上流から流れてきた女の「助けて」という声。その女は、何度も同じ場所に現れ、ニヤニヤと笑いながら私たちを川へと誘う。
海水浴中、溺れている美女を助けたA。彼女は「水底から手を伸ばす」という怪談の通りだったが、その正体は、数日前に行方不明になっていた中年男性の幽霊だった。怪談クラブが紐解く、海に潜む、姿なき者の悲哀と恐怖。
夜景スポットの展望台。森の奥から、垂直に飛び跳ねる不気味な女の影が現れる。それは「ぴょんぴょん女」と呼ばれる都市伝説の存在だった。数年後、昼間に再訪した私は、その異形の正体が、失踪した友人に似ている。
深夜、ドライブで迷い込んだ山道。窓の外には、四つん這いで車と並走する「口の裂けた女」が。友人の悲鳴と、アスファルトに残された手形。怪談クラブが紐解く、走る車を狙い、幻覚を見せる怪異の恐怖。
毎晩のように夢で見る、古びた和室。そこに現れたのは、青白く膨らんだ「死人になった私」だった。祖母が語る、その夢の正体。怪談クラブが紐解く、血筋を辿って現れる、死の予言と夢の呪い。