深夜の地下鉄で、異様な女の乗客と遭遇した私。顔をうつむかせ、口をパクパクと動かす女。やがて、その異形の顔が明らかになり、隣の乗客は彼女の恐るべき目的を告げる。それは、死ぬ人を「探す」行為だった。
遊び半分で始めた「コックリさん」。十円玉が友人の名前を指し、儀式は終わらない。やがて友人は人格が変わり、不登校になる。机の中から見つかった、破ったはずの紙が告げる「まだ帰っていません」の言葉。
夏休み、旅行先の海沿いで「沈んだ鳥居」の存在を知る。潮が引いた時だけ姿を現すその鳥居は、無数のお札と赤い手形が不気味さを増し、足元を引っ張る何かの気配がする。それは、訪れた者を二度と帰さない、海辺に封じられた場所だった。
図にも載らない山奥の集落で語り継がれる禁忌。「夜半に裏の山道を通れば、首なし様に連れて行かれる」。毎晩、村全体が息を潜める奇妙な「お流し」の風習。お祓いの後に残された、新たな藁人形と、消えない遠い鈴の音。怪談クラブがお届けする一編。
SNSで知った山奥、地元の人も知らない「流れ滝」を訪れた四人の友人。そこは「人を流す滝」と呼ばれ、穢れを洗い流す“水神”の祠があった。滝の底に潜む本当の恐怖とは……。怪談クラブがお届けする一編。
深夜、紙とペンで12人の名前を書き出し、最後に自分の名前を13人目として加える「命の円」。その日から一年後、円に残る者たちの運命は?怪談クラブがお届けする、絶対にやってはいけない禁断の占い。
田舎の中学校に伝わる「七不思議」。好奇心旺盛なH君がその「裏側」を調べ始めたことで、決して触れてはならない「八番目の不思議」に巻き込まれていく。夜の図書室に響く異音、そして友人の体に現れた異変とは…?怪談クラブがお届けする、学校にまつわる恐怖。