旅行で泊まった古民家。そこで子どもたちが語った「知らない子」。やがて、天井から逆さまに覗く子供の顔と、押し入れの奥に隠されたお札、そして現れた遺体。怪談クラブが紐解く、古民家に潜む、家族の影と、隠された過去の悲劇。
数年前、海鮮が絶品でオーナー夫婦も温かい民宿を再訪した私。だが、そこにいたのは、別人の夫婦と濁った海。そして、夜には手足が伸びきり、バッタのように奇妙な動きをする宿泊客たちが現れる。
夏の旅行で泊まった廃墟のようなペンション。開いたままの部屋には、真新しい布団と、中に眠る「誰か」。翌朝、その部屋は消え、ペンション自体も荒廃した廃墟に。怪談クラブが紐解く、泊まった者を二度と帰さない、時間の歪んだペンションの謎。
演劇部の合宿中、顧問のU先生が「一服してくる」と言って姿を消した。彼の最後のLINEには「誰だお前は」の一文。数ヶ月後、古い集合写真に写るU先生そっくりの人物と、その合宿施設にまつわる過去の因縁が明らかになる。
大学の卒業旅行で訪れた秋の海辺。泊まった民宿の女将は、夜の海を執拗に勧めた。そこに現れた白いワンピースの女は、手招きで友人を海へと誘い込む。怪談クラブが綴る、秋の海に潜む、永遠の家族を探す招待状。
乗り換えに失敗し、辿り着いた無人駅の近くにあった、格安の古びたホテル。案内された五号室の押し入れは、空っぽなのに“何かがいる”気配に満ちていた。怪談クラブがお届けする、旅先で遭遇した悪夢。
山奥の温泉旅館で住み込みバイトを始めた大学生。渡り廊下の先に佇む、朽ちかけた謎の建物と、そこで聞いた中居の不気味な忠告。「思い出さないこと」。怪談クラブがお届けする、旅館にまつわる恐怖。