大学時代の男四人旅で訪れた、人知れぬ入り江。満ち潮の夜、波の向こうから聞こえる「助けて」の声は、知る者の姿と声で誘い込む“潮声”だった。友人が海の底に消えた夜から、今も続く招きの声が、あなたの耳にも響く……。怪談クラブがお届けする、海辺にまつわる恐怖。
潮が最も引く日だけ現れる「狭間道」――その先に立つ、顔のない子供たちに誘われ、失われた海の神社へと足を踏み入れた少年。果たして、彼は現世に戻れるのか。引き戻す祖父の声と、招き続ける子供たちの声が織りなす、哀しくも恐ろしい夏の記憶。怪談クラブがお届けする、海辺の禁忌。