母の入院中、久しぶりに実家に戻った私。そこにかかってきたのは、懐かしいはずの、だが今は亡き姉の友達からの電話だった。その声は「今から家に行っていい?」と告げ、やがて異形の姿となって玄関に現れる。
昭和の古い一軒家。高校生のS子の元に、毎晩同じ時間に無音の電話がかかってくる。やがて受話器が勝手に動き出し、母は「あんたの声で電話が鳴った」と告げる。怪談クラブが語る、電話という媒体を介して、現実と「何か」を交代させようとする恐怖。
昭和の地方都市に流れた噂。「駅裏の家には、家族じゃない何かが混じっている」。転校してきた無表情な少年と、その家族が抱える不気味な秘密が、やがて村に静かな恐怖をもたらす。怪談クラブが紐解く、一家の正体と、見えない「誰か」の真実。