夏休み、旅行先の海沿いで「沈んだ鳥居」の存在を知る。潮が引いた時だけ姿を現すその鳥居は、無数のお札と赤い手形が不気味さを増し、足元を引っ張る何かの気配がする。それは、訪れた者を二度と帰さない、海辺に封じられた場所だった。