深い霧、古い祠、そして帰れなくなる山道。 人が踏み入れてはならない“境界”がそこにある。 自然の奥で静かに息づく異界の恐怖。 怪談クラブがお届けする「山」の怪談。
怪談クラブがお届けする、山奥の廃線で起きた不可解な踏切作動と、霧の中を無音で走る消えた列車の怪異譚。叔父は当時、全国を飛び回る営業職で、その日も山間の町に出張に行っていた。仕事を終えて帰るころには夜の9時を過ぎていたが、翌朝に用事があるため、無理をして山道を抜けて帰ることにした。
怪談クラブがお届けする山で出会った不思議な人物の怪談。春の山菜採りに向かった女性。いつもの斜面に着いた頃、景色がどこか違って見える。木の並びも岩の形も、記憶と微妙に噛み合わない。気づけば来た道が分からなくなっていた。遭遇した道案内をするおばさんの正体とは。
怪談クラブがお届けする「狐の恩返し」。昔、山深い小さな村に、コタロウという若い猟師がいました。山で助けた白狐が、春に「女」となって現れた。「あなたに命を救われた者です。せめて恩を返させてください。」恩を返すというその笑顔の奥に、別の何かが潜んでいた。
怪談クラブがお届けする、深い森の奥で出会った呼吸する闇。士の樹海で、頻繁に捜索任務に就いていた男性。苔むした地面の中に、あり得ない道を見つけた。 本来なら踏み跡など残らないはずの湿った地面に、不自然に踏み固められた細い道が、奥へと続いていた。そこはもう、人間のための場所ではない。
怪談クラブがお届けする「山奥のカカシ」。 林業の現場で目撃されたそれは、本当に人が立てたものだったのか。 夜の山に響く「ミシ……ミシ……」という足音が、 今もどこかの森で聞こえているのかもしれない。
怪談クラブがお届けする「鏡越しの個室」。郊外の夜景スポットからの帰り道、男女4人のグループが小さな公衆トイレに立ち寄った。深夜の公衆トイレで、鏡の中だけに映る誰か。鏡に映る奥の個室のドアは半開き。その隙間から、白い顔が覗いていた。その笑顔を見た者は、もう戻れない。
怪談クラブがお届けする、山奥の渓流で遭遇した怪鳥の怪談。 音を失った沢、異様な姿の鳥、そして戻らなかった釣り人。 人が踏み込んではいけない場所は、確かに存在する。
怪談クラブがお届けする山の怪異。大学の先輩に誘われてキャンプに参加したのは、9月の終わり頃でした。隣で寝ていたコウジが低い声で囁きました。深夜のテントの外から聞こえた声「開けて」。もし、あの時ファスナーを開けていたら、どうなっていたのだろう。
怪談クラブがお届けする、山奥の撮影旅行で起きた不可解な体験。大学の写真サークルに所属しているミオは、夏休みに一人で風景写真の撮影旅に出かけた。木漏れ日や苔むした木々を撮影するのが目的だった。何度も同じ道を通っているはずなのに、戻れない。森に覚えられた写真家の話。
怪談クラブがお届けする山の怪異譚。大学のサークル仲間5人で訪れた山奥のキャンプ、2日目の夜だった。電波の届かない湖畔。星も街灯もない闇の中で、焚き火の明かりだけが頼りだった。拾った古いラジオが語るおめでとうございますの声。 その放送の先に待っていたのは、帰れぬ祝福だった。
怪談クラブがお届けする“神隠し”の怪談。 地図にない神社に呼ばれた語り手が見たのは、懐かしくも恐ろしい“再会”の儀。願いを叶えるのは、誰の望みなのか。
怪談クラブがお届けする、夜の山道で聞いた一言。その話を聞いたのは、取引先との飲み会の帰りだった。「じゃあ、左に曲がるなって言われたことはあるか?」 タクシーの中、酒に強い営業部の先輩が、不意に真顔でつぶやいた。先輩の話は、五年前の出張の帰り道にさかのぼる。ナビが効かなくなったとき、絶対に左へ曲がってはいけない。