穏やかな波の下に、古い記憶と“何か”が眠っている。 浜辺、灯台、漁港──人の届かぬ深海の闇が呼んでいる。 怪談クラブがお届けする「海」の怪談。
怪談クラブがお届けする、海辺の町で起きた家族にまつわる怪談。夏休みに訪れる親戚の家で、昔から親切だったおばさんと再会した語り手。しかし彼女と娘は、去年の夏に海で行方不明になっていたはずだった。戻ってきた二人は変わらない姿をしていたが、夜の海で遊び続けるその様子は、明らかに以前とは違っていた。
怪談クラブがお届けする、消えた子供と小さな祠にまつわる静かな怪談。何十年も前に姿を消したはずの少女が、変わらぬ姿のまま学校に戻ってきた。再会の裏にあったのは、家族への想いと、土地に沈んだ古い約束だった。
怪談クラブがお届けする海の怪談。年に一度だけ潮が引き、海底に現れる祠へ供え物を届ける儀式。帰り道、背後から聞こえる無数の声。振り向いた者は戻らないという。守り神と呼ばれる“それ”は、今も沖で待っている。
怪談クラブがお届けする海の怪談。バブル期、父が同行したクルーザーの夜の宴で、沖からボロボロの船が近づいてきた。そこにいた男は海水を汲んでは社長の足元にだけかけ続ける。男はかつて事故で落ちて死んだ人物だという。やがて社長の周りにだけ水が溜まり始める。
怪談クラブがお届けする、海水浴場で起きた奇妙な怪異の話。海底の海藻の中から現れた白い人の手。助けようと引き上げた腕は、どこまでも続いていた。サイレンとお経が流れるビーチで、監視員が語った「離さないから溺れる」という言葉の意味とは。
怪談クラブがお届けする、初夏の海辺で体験した不可解な夜の出来事。砂に埋まった女性を助けたはずが、引き出されたのは異様に長い上半身だった。波音の中を追いかけてくる笑い声の正体とは。
怪談クラブがお届けする、夏休みの海辺で出会った禁忌の怪談。潮が引いた時だけ現れる場所で、子どもたちは待たれていた存在と遭遇する。
怪談クラブがお届けする、人気のない港で交わされた奇妙な会話の怪談。見えないはずの存在に手を伸ばしたとき、海は静かに人を引き留める。
怪談クラブがお届けする、海沿いの崖で起きた見守り活動の裏側に潜む怪異。自殺防止の現場で、崖下に待ち受けていたのは、人ではない“何か”だった。
怪談クラブがお届けする、冬の海水浴場で遭遇した声を真似る怪異と、その正体に気づいた瞬間の恐怖。
怪談クラブがお届けする、深夜の漁港に現れた逆さに走る船と、底に張り付く無数の腕の恐怖を描く海の怪談。
怪談クラブがお届けする「初日の出の女」。年が明ける前、友人の亮と二人で初日の出を見に行くことになった。午前三時を過ぎたころ、静寂を破るように、女の声がした。「……こんばんは」最初は酔いのせいかと思ったが、確かに近くで聞こえる。彼女は、朝日が昇るその瞬間まで、俺を崖の下へと誘っていた。