市から委託され、古い下水道の点検作業をする俺と相棒。暗く湿った管の奥で、異様な人影と出会う。骨がないように体をくねらせ、壁に消えたその男。そして相棒は、マニュアルに書かれた衝撃の真実を語りだす…。
深夜の港で、作業服や水着などバラバラな服装の六人の人影を目撃した私。「七人ミサキ」の伝説を知った私が、その怪異のターゲットになった時、難を逃れる方法を探す。怪談クラブが暴く、海辺の街に潜む、悲劇の連鎖と身代わりの恐怖。
空きテナントのはずの雑居ビル4階。新人営業マンが体験した奇妙な訪問、そしてSさんがエレベーターで遭遇した無言の乗客たち。窓に張り付いた無数の顔の正体とは…。
築40年の雑居ビルに、図面にはない「存在しない階段」の噂が。会議の準備で階段を使った女性が、その階段が地下へ続いているのを目撃する。怪談クラブが紐解く、古びたビルに潜む、永遠に続く階段の謎。
都内某所の古い用水路を一人で点検していた私。水面からぬっと顔を出したのは、人の皮膚と魚の鱗が重なり合ったような異形だった。怪談クラブが暴く、都市の片隅に潜む、水底の記憶に囚われた怪異。
深夜、残業中のオフィスに鳴り響く社用電話。「今から伺います」という取引先からの電話を切ったMさんを待っていたのは、エレベーターから現れた「壊れたようなスーツの男」だった。