昭和の終わり、再開発のため古い町を地上げ屋が動いた。だが、一人だけ土地を手放さない頑固な老女がいた。彼女は暴力や冤罪で追い出されるが、その後、地上げに関わった者たちは次々と不可解な死を遂げていく。彼らを追い詰めたのは、老女の最後の言葉「全部解き放ってしまった」が意味するものだった。
子どもの頃、夏休みに友達と肝試しで地元の「鎮守の森」へ入った俺。そこで白い服を着た不気味な女の姿を目にする。必死に逃げる中、転んだ俺の耳元に囁かれた一言は…。数年後、あの森に伝わる恐ろしい言い伝えを聞き、背筋が凍りつく。
怪談クラブがお届けする、奇妙な日本人形にまつわる物語。大学の下宿で暮らし始めた主人公は、部屋に置かれた日本人形の不気味な行動に悩まされる。体調を崩し、不気味な夢を見るようになった彼は、人形の正体と大家の思惑に気づいてしまう。
中学時代に読んだ郷土誌の「首なしの死体」の記録。大人になって、その「首無川」をジョギング中に、頭部のない女の幽霊を目撃する。怪談クラブが紐解く、古くから伝わる水辺の悲劇と、その怨念の正体。
昭和、長野の山あいの村。道祖神を動かして新居を建てた夫婦に、夜な夜な足音と不気味な視線がつきまとう。やがて娘が「顔がつるつるの客」と話し始め、道祖神が語る古き神の報復が始まる。
夏休みに実家で見つけた古いアルバム。見知らぬ子供たちの写真の中に、養子に出されていた幼い私が写っていた。行方不明の男の子の声が写真から聞こえ、怪異はスマホを介して私に迫る。怪談クラブがお届けする、過去の因縁から始まる、デジタルを侵食する恐怖。
夏休みの田舎で出会った不気味な石碑。そこには「夕暮れに髪をほどくな」という奇妙な警告文が刻まれていた。そしてその夜、裏庭に現れたのは、首が異常に長い女の影。怪談クラブがお届けする、田舎にまつわる恐怖。