会社の健康診断で訪れた医院は、今年は様子がおかしかった。薄暗い待合室、不気味に笑う受付、怪我だらけの患者たち。診察室に通された俺は「すぐ手術」と告げられ、意識を失う。次に目覚めた時、そこはいつもの医院だったが…。それ以来、俺だけが街中に紛れる「人間じゃないもの」が見えるようになってしまう。
病院に勤める私。亡くなったはずの患者が、数年おきに「変わらぬ年齢のまま」再入院してくる。彼は同じ話を繰り返し、やがてその不気味な存在は、私にだけ認識されるようになる。
入院した祖母の病院で、間違えて降りた一つ上の階。そこは全ての電気が消え、湿った空気と重なる囁き声が響く、使われていない病棟だった。怪談クラブが紐解く、病棟に潜む、姿なき存在の恐怖。
看護師のMさんが夜勤中、誰も使っていない怪談を使うと非常階段で不審な足音を聞く。カメラの映像には、逆さまの頭部を持つ白衣の女が這い上がってくる姿が映っていた。怪談クラブが紐解く、病院の奥に隠された、悲しき因縁の怪異。
夜間外来の受付に現れた、付き添いの女性。彼女がトイレへ向かったきり戻ってこないことを不審に思った私は、その廊下が工事で閉鎖されていることを知る。やがて、その廊下の奥に立つ女性の姿が鏡に映り込み始める。
病院の元院長から、新興宗教の教祖を連れてくるよう頼まれた私。教祖との密談の後、嘘のように元気を取り戻した元院長だったが、3ヶ月後、沖で急死する。怪談クラブが語る、恐るべき契約。
古びた病院のリハビリ室にある鏡。そこに映るのは、自分の姿と、背後に立つもう一人の人影だった。そして、鏡の向こうに映し出された、不気味に笑うもう一人の自分…。
夜勤のナースステーションに、空室であるはずの303号室から電話がかかってくる。電話口の声は、息子が息をしていないと告げる女性の声。やがて、その部屋にまつわる悲しい過去が明らかになり、怪異は「助けを求める音」となって夜の病棟を彷徨う。
大学の友人たちと行った廃病院での肝試し。手探りの暗闇で、恐怖から手をつないだ相手は、冷たく骨ばった、人間ではない「何か」だった。怪談クラブが暴く、遊びに潜む、姿なき存在との不気味な接触。
大学の友人と訪れた山中の廃病院。謎の泣き声に誘われる中、友人が消え、枕元に古い懐中電灯が。その光は、闇に潜む無数の影と「おいで」と誘う声を示す。怪談クラブが贈る、廃墟に潜む光と闇の招待状。
友人が盲腸で入院した大部屋での出来事。消灯後、廊下から聞こえる「ギギギ」という重い引きずり音。病室に入り込み、ベッドの横に立つ「影」。囁かれる「かわって」の声が、今も彼を追い詰める。怪談クラブがお届けする病院の怪談。