怪談クラブがお届けする、夜にまつわる怖い話特集。人の気配が途切れる時間、音だけが強く残る静けさ、暗闇に紛れる影と視線。見えているはずの景色が頼りにならなくなり、感覚が少しずつ狂っていく、逃げ場のない恐怖を集めました。
怪談クラブがお届けする、深夜の山道で出会う待っている女の話。蒸し暑い、雨上がりの夜。私は一人で車を走らせていた。小さなバス停が見えた。ベンチには、赤いワンピースの女が座っていた。肩までの髪、小さなリュック。夜なのにサングラスをかけている。それはバスを待っているのではなかった。
怪談クラブがお届けする、海が呼ぶ声の話。大学二年の夏。俺たち男四人は、都会の喧騒を離れ、海沿いの古びた旅館に泊まった。有名な観光地でもなく、地図にもろくに載っていないような静かな入り江。潮騒に紛れて聞こえる「助けて」は、本当に人の声なのか。 その名を呼ばれた時、もう戻ることはできない。