夏休みに帰省した田舎の村で、古道のお地蔵様が一つ消えていることに気づいた。その日から道は歪み、何かがおかしくなっていく。古道の伝承が紡ぐ、境界が曖昧になる物語。
夜間警備のバイト中、警告された「5号機」に乗った私。デパートにないはずの「9階」と、無表情な男の「降りますか?」という問いかけ。怪談クラブがお届けする、日常に潜む異界への扉の恐怖。
中学1年生の夏、田舎の隣の集落で目にしたのは、無音で踊り続ける「顔のない人々」の盆踊りだった。それは、過去の悲劇から生まれた“終わらない踊り”。怪談クラブがお届けする、夏の終わりに語られる郷土の恐怖。
潮が最も引く日だけ現れる「狭間道」――その先に立つ、顔のない子供たちに誘われ、失われた海の神社へと足を踏み入れた少年。果たして、彼は現世に戻れるのか。引き戻す祖父の声と、招き続ける子供たちの声が織りなす、哀しくも恐ろしい夏の記憶。怪談クラブがお届けする、海辺の禁忌。