子どもの頃、夏休みに友達と肝試しで地元の「鎮守の森」へ入った俺。そこで白い服を着た不気味な女の姿を目にする。必死に逃げる中、転んだ俺の耳元に囁かれた一言は…。数年後、あの森に伝わる恐ろしい言い伝えを聞き、背筋が凍りつく。
散歩中に拾った、汚れた一体の人形。私は胸の奥を掴まれるような感覚で持ち帰り、きれいにしてあげるが、それは人ならざるものが宿った人形だった。そして、捨てようとしても、それは再び私のもとへ戻ってくる。
新しく引っ越したニュータウン。かつては“神様の山”だったという噂を聞いてから、家に異変が起き始める。インターホンに映る無表情の女、側溝から覗く顔。怪談クラブが紐解く、開発された土地に眠る、神の使いの呪い。
カルトサークルで始めた禁忌の儀式「百物語」。百話の怪談を語り終えた時、そこには消えた蝋燭と、真の恐怖が待っていた。怪談クラブが紐解く、怪談が怪異を呼ぶ、終わりのない物語。
夜の東京、見慣れない路地から迷い込んだのは、白無垢の女が案内する奇妙な「神社」だった。そこで課せられた「三つの扉」の選択。怪談クラブが語る、都会の片隅に隠された、狐の通り道に迷い込んだ者の試練と恐怖。
夏休み、一人で風景写真を撮るため山奥の森へ入ったミオ。古びた鳥居を見つけシャッターを切った瞬間から、道はねじれ、同じ場所をループし始める。そして、自分そっくりの木彫りの像と、木の上から覗く顔だけの異形。
地図にない山中の古びた神社。手水舎の底から聞こえる囁きと金色の瞳に誘われ、無意識に「会いたい」と願ってしまった私。その願いは、異形の存在との前世からの因縁を呼び覚ます、境界を超えた呼び声だった。