幼い頃、半年だけ住んでいた古い家。雨の日だけ、押し入れの奥から出てくる「友達」と遊んでいた。その子の正体は、親の言葉で明らかになる。怪談クラブが語る、無邪気な子供の遊びに潜む、家に隠された恐怖。
病院の元院長から、新興宗教の教祖を連れてくるよう頼まれた私。教祖との密談の後、嘘のように元気を取り戻した元院長だったが、3ヶ月後、沖で急死する。怪談クラブが語る、恐るべき契約。
大学時代の友人・Nさんが、見知らぬ場所で「人魚」を釣ったと興奮気味に電話をかけてくる。魚のような体に人間の足、そして丸くて離れた目を持つ異形。怪談クラブが紐解く、漁の欲が招いた、海の底からの誘い。
昭和の夏休み、田舎の祖父母の家で、田んぼの真ん中に立つ「白いもの」を目撃した私。その日から毎晩、家の周りを歩く音が聞こえ始める。怪談クラブが語る、古き田舎に潜む、見てはいけない「それ」の恐怖。
カルトサークルで始めた禁忌の儀式「百物語」。百話の怪談を語り終えた時、そこには消えた蝋燭と、真の恐怖が待っていた。怪談クラブが紐解く、怪談が怪異を呼ぶ、終わりのない物語。
部活後の体育館。戸締まりを任された亜希が、倉庫から聞こえる不審な物音に声をかけると、倉庫の奥には見覚えがない扉がある。怪談クラブがお届けする、体育館で起こる怪異
心霊写真を撮るため、廃墟を訪れた写真部の大学生。現像した写真に映っていたのは、カメラを構えているはずの自分自身の顔だった。しかし、その顔は不気味に歪み、
夏休み、旅行先の海沿いで「沈んだ鳥居」の存在を知る。潮が引いた時だけ姿を現すその鳥居は、無数のお札と赤い手形が不気味さを増し、足元を引っ張る何かの気配がする。それは、訪れた者を二度と帰さない、海辺に封じられた場所だった。
夏休みの肝試しで訪れた廃宗教施設。そこで出会った男女4人組に誘われ、一行は禁断の地下室へ。彼らは服が裏返しで、異様な気配を纏い、やがて全員を闇へと誘う。
夏の終わりの墓地で出会った、墓石に名前を刻む奇妙な少年。「今日は、だれがくるか しらべてるの」。彼の言葉と老婆の語る戦没者の霊。そして、帰宅後に起こった位牌の異変。疑心暗鬼を産む一話。
公園の隅に突如現れた、壁のない白いドア。開くとそこには、顔が崩れた家族が住む家が広がっていた。食事を勧められる中、友人の叫びで露わになる怪異の真実。遊びに誘い込む日常の隣に潜む、異界への扉の恐怖。
水音がしない不気味な川で、すすり泣く「何か」と遭遇したTくん。その異形は、背中にもう一つの歪んだ顔を持ち、やがて彼の生活を侵食していく。怪談クラブが暴く、悲しみを拾い集め、笑顔に「変える」川の怪異。