深い霧、古い祠、そして帰れなくなる山道。 人が踏み入れてはならない“境界”がそこにある。 自然の奥で静かに息づく異界の恐怖。 怪談クラブがお届けする「山」の怪談。
怪談クラブがお届けする山の怪異。大学の先輩に誘われてキャンプに参加したのは、9月の終わり頃でした。隣で寝ていたコウジが低い声で囁きました。深夜のテントの外から聞こえた声「開けて」。もし、あの時ファスナーを開けていたら、どうなっていたのだろう。
怪談クラブがお届けする、山奥の撮影旅行で起きた不可解な体験。大学の写真サークルに所属しているミオは、夏休みに一人で風景写真の撮影旅に出かけた。木漏れ日や苔むした木々を撮影するのが目的だった。何度も同じ道を通っているはずなのに、戻れない。森に覚えられた写真家の話。
怪談クラブがお届けする山の怪異譚。大学のサークル仲間5人で訪れた山奥のキャンプ、2日目の夜だった。電波の届かない湖畔。星も街灯もない闇の中で、焚き火の明かりだけが頼りだった。拾った古いラジオが語るおめでとうございますの声。 その放送の先に待っていたのは、帰れぬ祝福だった。
怪談クラブがお届けする“神隠し”の怪談。 地図にない神社に呼ばれた語り手が見たのは、懐かしくも恐ろしい“再会”の儀。願いを叶えるのは、誰の望みなのか。
怪談クラブがお届けする、夜の山道で聞いた一言。その話を聞いたのは、取引先との飲み会の帰りだった。「じゃあ、左に曲がるなって言われたことはあるか?」 タクシーの中、酒に強い営業部の先輩が、不意に真顔でつぶやいた。先輩の話は、五年前の出張の帰り道にさかのぼる。ナビが効かなくなったとき、絶対に左へ曲がってはいけない。
怪談クラブがお届けする、小学生の遊び場に紛れ込んできた「山の子」の恐怖。ボロボロの服に牙のような歯を持つその子は、主人公たちを人知れない山道へ誘う。その誘いを断った直後、山から聞こえてきたのは異様な親子の声だった。
怪談クラブがお届けする、山に棲む顔を持つものの話。じいちゃんがその話をしたのは、俺がまだ小学生の夏休みの夜だった。地図にも載らないような奥深い山の中で、懐かしい声が呼ぶとき、それはあなたを想ってなどいない。 山は、帰れなかった者の顔をまとい、今も歩いている。