図にも載らない山奥の集落で語り継がれる禁忌。「夜半に裏の山道を通れば、首なし様に連れて行かれる」。毎晩、村全体が息を潜める奇妙な「お流し」の風習。お祓いの後に残された、新たな藁人形と、消えない遠い鈴の音。怪談クラブがお届けする一編。
夜道に現れる、頭部がすり鉢状に歪む異形「すり鉢さま」。その名を知る者が口にした時、その“名”の主に何かが起こるという。ネットには記録のない、しかし確実に存在する奇妙な存在が、今夜もあなたの背後から迫る…。怪談クラブがお届けする、知られざる怪異。
彼氏と別れた夜、一人で車を走らせた私を待っていたのは、闇夜に繰り返し現れる「赤いワンピースの女」だった。バックミラー、そして窓――視界の隅に映り込むその顔が、じわりと迫り、私を恐怖の淵へ突き落とす。夜のドライブが、二度とできない悪夢へと変わる…。怪談クラブがお届けする、夜道に潜む恐怖。
大学時代の男四人旅で訪れた、人知れぬ入り江。満ち潮の夜、波の向こうから聞こえる「助けて」の声は、知る者の姿と声で誘い込む“潮声”だった。友人が海の底に消えた夜から、今も続く招きの声が、あなたの耳にも響く……。怪談クラブがお届けする、海辺にまつわる恐怖。