山奥の湖畔でのキャンプ。電波が入らないはずの古びたラジオから、突如不気味な声が聞こえ始めた。それは「山の神様がお待ちです」という、恐ろしい誘いの言葉。やがて、仲間の一人がその声に導かれ、姿を消していく。
地図にない山中の古びた神社。手水舎の底から聞こえる囁きと金色の瞳に誘われ、無意識に「会いたい」と願ってしまった私。その願いは、異形の存在との前世からの因縁を呼び覚ます、境界を超えた呼び声だった。
廃れた公園に立つ公衆電話で、幼い男の子が通じないはずの電話で話し、やがて私にもつながっていく。怪談クラブが紐解く、寂れた電話から始まる、悲しくも恐ろしい執着の物語
夏休みに帰省した田舎の村で、古道のお地蔵様が一つ消えていることに気づいた。その日から道は歪み、何かがおかしくなっていく。古道の伝承が紡ぐ、境界が曖昧になる物語。
中学の旧写真部室で見つけた、古びた井戸と不気味な影が写る一枚の写真。その日から、私を取り巻く奇妙な現象が始まり、やがて写真に写った「井戸の底」から何かが這い上がってくる。学校の怪談が、現実を侵食する。
大学図書館の「閉架」で見つけた、手書きの「赤い本」。そこに挟まれた奇妙な“しおり”を境に、夢に子供が現れ、やがて現実の友人をも蝕んでいく。怪談クラブがお届けする、本に潜む、静かに広がる呪いの物語。
大学の友人と訪れた山中の廃病院。謎の泣き声に誘われる中、友人が消え、枕元に古い懐中電灯が。その光は、闇に潜む無数の影と「おいで」と誘う声を示す。怪談クラブが贈る、廃墟に潜む光と闇の招待状。
夏休みに実家で見つけた古いアルバム。見知らぬ子供たちの写真の中に、養子に出されていた幼い私が写っていた。行方不明の男の子の声が写真から聞こえ、怪異はスマホを介して私に迫る。怪談クラブがお届けする、過去の因縁から始まる、デジタルを侵食する恐怖。
高校時代の通学路、古びた地下道の壁に現れた異様にリアルな「顔」。友人はその顔に怯え消失し、今度は私の顔が歪み始める。怪談クラブがお届けする、日常空間が蝕まれ、存在が変質する奇談。
ゼミで知り合ったMちゃんと、私は同じ「井戸の夢」を見ていた。覗くなという警告と、隣に立つ影の人。Mちゃんはある日井戸を覗き、別人のように変貌。怪談クラブがお届けする、夢を介して伝播する怪異。
小学生の夏休み、一人で留守番する団地の部屋。砂嵐のテレビから響く奇妙な声、公園の砂場で蠢く異形。そして夜中、インターホンに映った「福笑い」のような顔の女。怪談クラブがお届けする、日常空間が歪み、侵食される恐怖。
夜間警備のバイト中、警告された「5号機」に乗った私。デパートにないはずの「9階」と、無表情な男の「降りますか?」という問いかけ。怪談クラブがお届けする、日常に潜む異界への扉の恐怖。