怪談クラブがお届けする、不動産屋が体験した心霊物件の恐怖。何年も誰も住んでいないはずの空き家で、屋根裏から聞こえてきた声の正体とは。
昭和の終わり、再開発のため古い町を地上げ屋が動いた。だが、一人だけ土地を手放さない頑固な老女がいた。彼女は暴力や冤罪で追い出されるが、その後、地上げに関わった者たちは次々と不可解な死を遂げていく。彼らを追い詰めたのは、老女の最後の言葉「全部解き放ってしまった」が意味するものだった。
私は大学で、ちょっとしたインフルエンサーとして活動していた。そんな私を慕ってくれる後輩は、いつも笑顔で可愛らしい女の子。だが、ある日彼女は「先輩の悪口を言ってる人がいますよ」と告げると、真顔で「始末しておきます」と呟いた。その数日後、その人は本当に大学に来なくなった。彼女の笑顔の裏に潜む、恐ろしい「呪術」の正体とは…。
会社の健康診断で訪れた医院は、今年は様子がおかしかった。薄暗い待合室、不気味に笑う受付、怪我だらけの患者たち。診察室に通された俺は「すぐ手術」と告げられ、意識を失う。次に目覚めた時、そこはいつもの医院だったが…。それ以来、俺だけが街中に紛れる「人間じゃないもの」が見えるようになってしまう。
まだガラケーが主流だった頃。俺はネットで「奇妙な生物」を飼育する日記を見つけた。声真似をし、目が数を増していくその生き物。ある日、サイトは更新を停止する。数年後、社会人になった俺の前に、あのサイトの生き物らしき異形が現れた。そして、俺自身の声で名前を呼ばれ…。
怪談クラブがお届けする、放課後の校舎に潜む恐怖。夕暮れの廊下を徘徊する奇妙な生徒。彼女の姿を見た者は、その「仲間」となる運命なのか。
夜の繁華街。ビルの非常階段から見下ろすと、そこにいたのは関節がぐにゃぐにゃに曲がり、ひとり踊り狂う女だった。数分後、ホストクラブから聞こえる悲鳴。そして女は、一人のホストに覆いかぶさると、そのまま消えてしまう…。
夜景スポットの展望台。森の奥から、垂直に飛び跳ねる不気味な女の影が現れる。それは「ぴょんぴょん女」と呼ばれる都市伝説の存在だった。数年後、昼間に再訪した私は、その異形の正体が、失踪した友人に似ている。
病院に勤める私。亡くなったはずの患者が、数年おきに「変わらぬ年齢のまま」再入院してくる。彼は同じ話を繰り返し、やがてその不気味な存在は、私にだけ認識されるようになる。
友人のMから届く、「もう一人の私」の目撃談。その存在は次第に奇妙な姿へと変わっていき、ある日、Mから助けを求めるLINEが届く。電話をかけた私は、それが罠だったことを知る。
1997年、女子高生が立て続けに7人命を落とした。彼女たちは、妊娠の末に中絶した怨念から「七人ミサキ」となり、一人成仏するごとに新しい一人を引き込んで、その連鎖は終わらない。
ぬいぐるみと人形、どちらが好きか?」と問いかけ、答えた子どもの体を、ぬいぐるみや人形に変えてしまうという都市伝説の「オメロン博士」。それが、小学生の私と友達の前に、現実となって現れる。