夏休みに実家で見つけた古いアルバム。見知らぬ子供たちの写真の中に、養子に出されていた幼い私が写っていた。行方不明の男の子の声が写真から聞こえ、怪異はスマホを介して私に迫る。怪談クラブがお届けする、過去の因縁から始まる、デジタルを侵食する恐怖。
高校時代の通学路、古びた地下道の壁に現れた異様にリアルな「顔」。友人はその顔に怯え消失し、今度は私の顔が歪み始める。怪談クラブがお届けする、日常空間が蝕まれ、存在が変質する奇談。
ゼミで知り合ったMちゃんと、私は同じ「井戸の夢」を見ていた。覗くなという警告と、隣に立つ影の人。Mちゃんはある日井戸を覗き、別人のように変貌。怪談クラブがお届けする、夢を介して伝播する怪異。
小学生の夏休み、一人で留守番する団地の部屋。砂嵐のテレビから響く奇妙な声、公園の砂場で蠢く異形。そして夜中、インターホンに映った「福笑い」のような顔の女。怪談クラブがお届けする、日常空間が歪み、侵食される恐怖。
夜間警備のバイト中、警告された「5号機」に乗った私。デパートにないはずの「9階」と、無表情な男の「降りますか?」という問いかけ。怪談クラブがお届けする、日常に潜む異界への扉の恐怖。
近所の、昼でも暗く窓が少し開いた不気味な空き家。ある日、かくれんぼをしていた小学生の姪が、その空き家の中へ消えた。そこで私が見たのは、天井に逆さまに張り付き、不気味に笑う子供の姿。怪談クラブがお届けする、無邪気な遊びに潜む、日常を侵食する恐怖。
一人暮らしを始めたばかりのアパートで、夜遅く帰宅した私を待ち受けていたのは、部屋の中から聞こえるはずのない“母の声”だった。隣人からの不気味な警告親しい人の声に化けて私を誘い込む「何か」あなたは、ドアを開けてしまうのか。怪談クラブがお届けする一編。
大学の友人たちと肝試しで訪れた、地元では有名な心霊スポットの古いトンネル。トンネルの真ん中、壁の不自然な「部屋」から現れたのは、眼球のない顔で不気味に笑う男。怪談クラブがお届けするトンネルの異変。
小学生の時、引っ越し先で見つけた奇妙な路地。初めて歩くはずなのに、胸がざわつくほど懐かしいその道の先にあったのは、人影のない昭和の横丁だった。異界への招き、怪談クラブがお届けする終わらない恐怖。
友人が盲腸で入院した大部屋での出来事。消灯後、廊下から聞こえる「ギギギ」という重い引きずり音。病室に入り込み、ベッドの横に立つ「影」。囁かれる「かわって」の声が、今も彼を追い詰める。怪談クラブがお届けする病院の怪談。
図にも載らない山奥の集落で語り継がれる禁忌。「夜半に裏の山道を通れば、首なし様に連れて行かれる」。毎晩、村全体が息を潜める奇妙な「お流し」の風習。お祓いの後に残された、新たな藁人形と、消えない遠い鈴の音。怪談クラブがお届けする一編。
ナビがフリーズする異様な山道。同乗した後輩の言葉「そのT字路、絶対に左に曲がらないでください」。車は終わらないループに囚われ、後ろの席には“別の何か”が座っていた……。怪談クラブがお届けする、深夜の山道にまつわる恐怖。